「更新のお知らせが来たから、なんとなくそのまま継続」――これで損得はわかりません。判断すべきは、補償内容をそろえたうえでの年間の差額という1つの数字です。式はこれだけ。
今の保険料は保険証券や更新のお知らせで確認できます。見直し後は、今と同じ補償条件(対人・対物、人身傷害、車両保険の有無など)で見積もるだけ。差額がプラスなら、それが毎年ずっと浮くお金です。
保険料は大きく「純保険料(事故に備える本体部分)」と「付加保険料(保険会社の運営コスト)」に分かれます。付加保険料には人件費・広告費・代理店手数料などが含まれます。ダイレクト型(通販型)は代理店を介さずネットで手続きが完結するぶん、この付加保険料が抑えられ、補償内容が同じでも代理店型より安くなりやすい――これが差の主な理由です。
だから「見直し=補償を削る」ではありません。同じ補償のまま、コスト構造の違う会社に移すだけで下がる余地があるのが、このテーマの本質です。
一括見積もりサービスのインズウェブが公表する2024年アンケートでは、初めて利用した人の平均でおよそ3.7万円/年安くなり、中には年5万円以上下がった人もいるとされています。仮に今の年間保険料が8万円の人が、同じ補償で比較して4.5万円の会社が見つかれば――
この差は毎年です。しかも、ノンフリート等級(無事故で積み上げた割引)は他社へ乗り換えても原則そのまま引き継げます。代理店型・ダイレクト型を問わず、多くの共済からも引き継げるのが一般的です。つまり「等級がリセットされて損する」という不安で足踏みする必要は、基本的にありません(解約後に一定期間が空く等の例外はあります)。
| あなたの条件 | 勝者 | 理由 |
|---|---|---|
| 今と同じ補償を維持したい | 見直し | 同補償のまま付加保険料の低い会社へ移せば下がる余地 |
| 今が代理店型で数年更新していない | 見直し | ダイレクト型と同補償で比較すると差が出やすい |
| 年間走行距離が短い(走行距離割引が効く) | 見直し | 距離区分のあるプランで保険料が下がりやすい |
| 等級を引き継げる(解約後に間が空かない) | 見直し | 割引を維持したまま乗り換え可能 |
| 事故対応で対面・手厚いサポートが必須 | 継続 | 代理店の担当者による対面サポートに価値を感じる人向け |
| すでに同補償で最安クラス | 引き分け | 比較しても差が小さいなら継続で問題なし |
正直な注意点:安さだけを見て補償を削るのは、この検証室の採点対象外です。とくに対人・対物賠償は「無制限」が基本――過去には賠償額が数億円に達した判例もあり、自賠責だけではまったく足りません。人身傷害や車両保険を外すかどうかは、他の生命保険・医療保険や貯蓄でカバーできるかを棚卸ししてから。“同じ補償で安いか”を比べるのが正しい見直しで、“補償を薄くして安く見せる”のは別物です。ここを混同して煽ることはしません。