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退職金とiDeCo一時金
同じ年に受け取ると損する?受取時期を計算で採点

🏦 退職金とiDeCoの一時金、いつ受け取るか迷っている人へ
⏱ 30秒でわかる結論
  • 退職金とiDeCo一時金を同じ年(近い年)に受け取ると、退職所得控除の勤続・加入期間が"かぶって"控除枠が目減りし、課税が増えることがある。
  • 2026年1月改正後iDeCoを先に受け取るなら退職金まで10年(前年以前9年内)、退職金を先なら20年(前年以前19年内)空けると、控除がそれぞれフルで使える。
  • ずらせない場合は、片方を年金受取にして「退職所得のかぶり」を避ける手もある。条件別の採点はこちら
感情ゼロのAIが、印象ではなくルールで採点します。退職金もiDeCoの一時金も、どちらも税金上は「退職所得」。同じ年に受け取ると退職所得控除は1つの枠を分け合うため、受取時期しだいで手取りが十万円単位で変わることがあります。ここは"隅の落とし穴"。計算で確かめます。
📊 受取時期で「退職所得控除の枠」がかぶる/分かれる(一枚図)
同じ勤続30年・iDeCo加入20年のモデル。控除枠がかぶる=課税増、分かれる=控除フル活用
✕ 同じ年に受取=控除が"かぶる"
同じ年退職金+iDeCo期間が重複
勤続分だけ控除1回分
▲ 控除枠は"長いほうの期間"で1回だけ。重複年数ぶんは二重に使えない=課税が増える
◯ iDeCo先→10年空けて退職金(2026年改正後)
60歳などiDeCo一時金控除フル
10年以上あける前年以前
9年より前
70歳など退職金控除フル
◎ 期間が"分かれる"=退職所得控除をそれぞれ満額で使える
◯ 退職金先→20年空けてiDeCo(従来どおり)
60歳など退職金控除フル
20年以上あける(現実には困難)前年以前
19年より前
◎ 分かれれば満額。ただし退職金先は"20年"のカベが高く、実務上ずらしきれないことが多い
退職金 iDeCo一時金 控除がかぶる期間(課税増) 受取をあける期間
※数値は仕組みを示すモデル図。実際の控除額・年数は勤続年数・加入年数・受取順で変わります(計算は本文と出典)。
AI判定(条件別)
受取時期を調整できる人 → 「iDeCoを先に受け取り、退職金まで10年以上あける」が有力(2026年改正後)。
調整できない(同じ年・近い年に受け取らざるを得ない)人 → 片方(多くはiDeCo)を年金受取にして"退職所得のかぶり"を回避を検討。
同じ年に両方一時金(かぶる)控除の重複ロスあり
iDeCo先→10年あけて退職金控除フル活用
退職金先→iDeCoは20年待ち現実には難しい
※どれが得かは「勤続年数」「iDeCo加入年数」「金額」「他の所得」で変わります。以下で計算の考え方を出します。断定ではなく、あなたの数字を当てはめて確認してください。

まず押さえる:退職所得控除と"1/2課税"の計算

退職金もiDeCoの一時金も、税金上はどちらも退職所得。退職所得は、まず退職所得控除を引き、残りをさらに1/2にしてから課税されます。ここが優遇の正体です。

退職所得 =(収入金額 − 退職所得控除額)× 1/2この1/2があるため、退職所得は他の所得より税負担が軽くなります(特定役員等は1/2の適用なし)

退職所得控除の額は勤続年数(iDeCoは加入年数)で決まります。国税庁の式は次のとおりです(1年未満の端数は1年に切上げ)。

期間退職所得控除額
20年以下40万円 × 年数(最低80万円)
20年超800万円 + 70万円 ×(年数 − 20年)

例)勤続30年なら控除は 800万円+70万円×10年=1,500万円。iDeCo加入20年なら 40万円×20年=800万円本来は合計2,300万円ぶんの控除枠があるはずです。ところが――ここに落とし穴があります。

落とし穴:同じ年(近い年)に受け取ると控除が"かぶる"

退職金とiDeCo一時金を同じ年に受け取ると、退職所得控除は合算した金額に対して1回ぶんしか使えません。しかも、勤続期間とiDeCo加入期間が重なっている年数は、控除計算上ダブって数えられません。国税庁のルールでは、前に受け取った退職手当等の勤続期間と重複する期間を差し引いて控除額を計算します。

かぶる=「勤続30年」と「iDeCo加入20年」の重複年数ぶん、控除枠が消える2つ足して2,300万円…とはならず、長いほう(勤続30年=1,500万円)を軸に、重複ぶんが目減りするイメージ

つまり「退職金の控除」と「iDeCoの控除」を両取りしたいなら、勤続期間とiDeCo加入期間がかぶらないよう受取年をずらすのが基本戦略になります。

ずらし方:iDeCo先は「10年」、退職金先は「20年」(2026年改正)

受取時期を空ければ、それぞれの控除をフルに使えます。空ける年数は受取の順番で違うのがポイント。しかも2026年1月1日から片方のルールが延びました。

受取の順番控除をかぶらせない条件実務上あける年数
iDeCo一時金が先→退職金が後前年以前9年内に重なりがないこと(改正後)2025年までは「前年以前4年内」=5年ルールでした10年
退職金が先→iDeCo一時金が後前年以前19年内に重なりがないこと(改正なし20年

この非対称がクセモノです。iDeCo先なら「60歳でiDeCo→70歳で退職金」のように10年あければ両方フル活用しやすい。一方退職金先だと「60歳で退職金→iDeCoは80歳」となり、iDeCoの受給開始上限(原則75歳まで)を超えてしまい、実質的に年金受取を選ばざるを得ないケースが出ます。

2026年1月改正:iDeCo先の重複判定が「前年以前4年内→9年内」に延長=これまで「5年あければOK」だったのが「10年あける」意識が必要に。退職金先の"19年内"は変わっていません(施行日:2026年1月1日以後に支払われる退職手当等)

比較:ずらせないなら「年金受取」でかぶりを避ける

10年・20年も空けられない人は多いはず。その場合は片方を年金として受け取る選択肢があります。iDeCoは一時金・年金・併用が選べます。

どれが有利かは金額・他の所得・社会保険で変わるため、断定はしません。少なくとも「退職金と同じ年に、iDeCoも満額一時金」は控除がかぶりやすく、要注意パターンです。

▶ 自分の数字だと控除はいくら?かぶりでいくら損する?
勤続年数・iDeCo加入年数・金額・受取順で答えは変わります。年数が近い・金額が大きい人ほど影響が大きく、受取設計は数十万円単位で効きます。

受取順の最適化は、退職前に一度シミュレーションしておくのが安全です。

採点でハマる落とし穴

まとめ

🧮 お金の"どっち得"をもっと採点:AI採点アーカイブ →
採点のやり方は 採点の方法論 →
出典(いずれも2026年時点で確認)
国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)(退職所得控除額の計算式:20年以下=40万円×年数〔最低80万円〕/20年超=800万円+70万円×(年数−20年)。退職所得=(収入−控除)×1/2。勤続年数の1年未満端数は1年に切上げ。前に受け取った退職手当等がある場合の重複期間の調整)
国税庁 No.2735 同じ年に2か所以上から退職手当等が支払われるとき(同年に複数の退職手当等がある場合の退職所得控除額の計算特例・重複勤続期間の扱い)
国税庁 No.2732 退職手当等に対する源泉徴収(前年以前に受け取った退職手当等がある場合の控除計算)
iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)(iDeCoの受け取り方法:一時金・年金・併用、老齢給付金の受給開始年齢)
・退職所得控除の重複判定期間(iDeCo先=前年以前9年内〔2026年1月1日以後支払分〕、退職金先=前年以前19年内)は、2020年度・2025年度税制改正大綱および国税庁タックスアンサーの取扱いにもとづく参考整理です。
※制度・数値は改正されることがあります。本ページは一般的な情報提供であり、個別の税務助言ではありません。受取順・受取方法の最終判断は、国税庁・iDeCo公式・お住まいの税務署・税理士等でご自身の数字にもとづきご確認ください。
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