「マイルは夢がある」は数字を隠す言葉。1マイルを何円で使えるかで全部決まる。使えないマイルは0円。責めてるんじゃない、期限内に長距離を取れないなら、確定で減る現金還元のほうが味方だよ。
マイルと現金還元は、そもそも性質が違います。現金・ポイント還元は「1ポイント=1円」のように単価がほぼ固定された確定リターン。一方マイルは、同じ1マイルでも使い道で価値が変わる不確定リターンです。だから比べるときは、期待できる単価まで含めて円に直します。式はこれだけ。
特典航空券の1マイルの価値は「運賃 ÷ 必要マイル数」で求められます。公開情報では、この単価は使い方でおおむね1円を下回る場合から数円以上まで幅があり、国際線の上級クラスに使うと二桁円台に届くこともあると解説されています。逆にポイントや電子マネーへの交換は1円前後に落ち着きやすい。同じマイルでも、どう使うかで倍以上ぶれるということです。
年間で「1万円相当のリターン」を、①マイルで受け取る ②現金・ポイント還元で受け取る、で比べてみます。現金還元なら受け取りは1万円で確定。マイルは、貯めたマイルをどの単価で使えたかで結果が動きます。
ここがマイルの怖さでもあり面白さでもあります。うまく使えば現金還元を上回る一方、単価1円を切る使い方をすれば現金還元と大差ない、あるいは負ける。そして最悪なのは使わずに失効――このとき単価は0円、リターンはゼロです。ANA・JALのマイルは有効期限が原則3年(36か月)で、特典航空券は空席状況しだいで希望日に取れないこともある、と各社が案内しています。「取れる前提」で計算すると採点を誤ります。
| あなたの条件 | 勝者 | 理由 |
|---|---|---|
| 海外長距離をビジネス/ファーストで乗る予定がある | マイル | 特典航空券は単価が跳ね上がりやすく、現金換算の効率が高い |
| 休みを取りやすく、空席のある日程で予約できる | マイル | 座席の空きを取れる人ほど高単価で使い切れる |
| 予定が読めない・繁忙期しか動けない | 現金・ポイント還元 | 取れない・失効リスクが高く、確定リターンが堅い |
| 国内近距離や少額の利用が中心 | 現金・ポイント還元 | 単価が伸びにくく、マイルの優位が出づらい |
| ポイント→マイルの交換ルートを使いこなせる | マイル | ポイントサイト等の経由で貯める効率が上がる場合がある |
| 失効管理や交換手続きが面倒 | 引き分け | マイルは期限・空席・手数料の管理が前提。放置なら還元が無難 |
正直な注意点:マイルの「高単価」は、あくまでその使い方を実現できたときの話です。有効期限・座席の空き・交換ルートの手数料といった条件をクリアできなければ、皮算用の単価は実現しません。ここを無視して「マイルは超お得」と煽るのはこの検証室のやり方ではありません。逆に、確実に高単価で使い切れる人にとっては、現金還元より大きく勝てるのも事実です。